果たして日本は生き返るのか?

東京オリンピック招致が決定した2013年夏。
東京に住んでいる私ですら、正直あまり注目していなかった招致活動が意外にも成功を収めたのは、一躍喝采を浴びた滝川クリステル殿の「おもてなし」スピーチのおかげ、というわけでは無さそうです。
厳密に言えばオリンピック運営に関する様々なレギュレーションを高いレベルでクリアし、東京ならではの付加価値を盛り込んだことによる評価というのが、一般的に受け取られている成功要因なのでしょうが、本当にそうでしょうか?

日本人はこの10年、いや15年は苦渋を舐め続けてきました。バブル崩壊、湾岸戦争、リーマンショック、911から始まるテロ戦争、レアアース輸出ストップ・・・、忘れようとも決して脳裏から離すことのできない多くの出来事のほとんどにおいて、日本は自国経済より優先して世界における屋台骨を担ってきたといえるでしょう。逆に言えば世界中が「最後の砦=日本」という認識を確立した15年だったのかもしれません。

そして2011年、ついに東日本大震災が起きます。その瞬間、世界中が息を呑みました。
「あの日本が?!」「Oh my God !」と。
同年8月、被災地域に訪れた際私が目にした光景は、草の根一本残らない荒野とガレキの惨状でした。
福島原発においては、チェルノブイリと並ぶ過去最悪のレベル7の有事に発展し、日本もこれで息の根を止められたと諸外国は思ったに違いありません。




しかし日本は沈みませんでした。いや沈むどころかむしろ浮き上がってきたのです。
完全に日本が沈みきることを期待していた、世界のどこぞの輩はさぞかし臍を噛んでいることでしょうが、日本は今、復活へのスピードを速めています。
一体なぜでしょう。
それはもう日本人の大部分が自覚しているとおり、東日本大震災が大きなターニングポイントになったからに他ならないのです。
未曾有の事態にも決してパニックになることなく、「人知を尽くして天命を待つ」日本の民衆(政治家ではなく)の姿は、世界中の人々が「この国は本当に強い」と感銘を受け、「必ず復活する」と確信するに十分すぎるほどのインパクトを与えました。
そして何よりも日本人自身が、もう一度日本を取り戻そうと強く強く思い始めることができたのです。

オリンピック招致成功、その最大の要因は運でもまぐれでも、そして残念ながら招致活動の素晴らしさや開催構想でもなく、「日本完全復活に狼煙を上げろ」という見えざる大きな作用が働いていることのように思えるのです。

『ニッポンの未来を語ろう』では、そんな輝かしい日本の未来を担保する材料探しをすべく、様々な分野から多角的なアプローチで”日本経済の今”を定期観測していきたいと思います。