福島原発の事故の影響で「太陽光発電」が脚光を浴びています。
足元の太陽光発電業界は超繁忙状態で、自治体でも積極的な導入が始まっており、広大な敷地に大量の太陽電池を設置する計画があちこちで持ち上がっています。さらに菅総理大臣は5月に「設置可能な約1000万戸の家の屋根に、すべて太陽光パネルを設置することを目指していく」と宣言しました。国をあげての太陽発電の推進。実現性はさておき、結構なことであります。
こうした流れを受けて、一般のご家庭でも「うちも早く太陽光発電を入れなきゃ」と思っている方が多いのではないでしょうか。セールスなんかも時々来るかもしれませんね。
太陽光発電の代表的なメーカーはシャープ、京セラ、三菱電機、三洋電機(パナソニック)など、大手が参入しているので何となくどれでも良いような気がしてしまいますが、しかし、ちょっと待ってください。実は現在の勢いで太陽光発電を契約しちゃうのはまだちょっと早いのです。
というのは太陽光発電というのはまだまだ発展途上の技術だと思われるからです。
白物家電のようにある程度まで完成した技術ではまだなく、まだ改良改善の余地が高い段階なのです。
たとえば「発電効率」という点ではまだまだ弱い。一般に変換効率は13~17%程度。たとえば、オール電化ではない一般の標準家庭では年間4000キロワットの消費電力を使用しますが、これを太陽光発電でまかなうとすれば、14~20畳分の太陽電池パネルが必要なのです。床面積30坪二階建ての一軒家だったら、南面の屋根全部をパネルで覆ってやっと間に合うかどうかというくらい。しかも単価は1畳あたり15万円くらいですから、200~300万くらいかかってしまう。変電機や接続ユニットなどの部品、工事費を含めれば、さらに100万円くらいかかってしまいます。
つまり、導入に結構なお金がかかる割に、電力の変換効率がまだ良くないという段階です。もっと効率のいい太陽電池パネルが開発され、それが普及していけば価格も安くなりますし、あるいは現在はほとんど普及していない蓄電池などでも、新しい技術で安価なものができるかもしれない。というような、過渡期にある訳です。
これが太陽光発電の最大の欠点で、これを補わない限り太陽光発電はものにならないと言っても過言ではありません。もちろん、現在は政治や行政がしゃかりき担っているので、これらが速やかに改善される可能性は高いです。それ故に、せっかく高いお金を払って太陽光発電を導入しても、すぐ次の新しい技術が出てくるという可能性も高い、ということになるのです。エネルギー需要的には選り好みをしている状況でも無いのですが、一般の家庭では、政治や行政の音頭取りに惑わされず、じっくり見極めることが必要となってくることでしょう。
